両忘

ハルキのカフカ

月曜日、朝日新聞電子版に、頬杖をついた初老の男性の写真を見つけた。
直感的に、プロ野球の監督かな?と思い脳味噌をスキャンしたが名前が浮かばない。 記事を読むと「プラハ、ルズイニェ空港で取材を受ける村上春樹氏」とある。そうか、(最近の)村上春樹ってこんな顔をしていたのか。

なんの根拠もないが、プロ野球の監督みたいだ、と思う。 あるいは登山家。若い頃はかなりの童顔だったが、最近は顔写真もあんまり出ないし、 安西水丸氏のイラストでも「にこにこ坊っちゃん」みたいな感じで描かれているので、精悍な顔つきにはおどろいた。 とても小説家には見えない。

「15才の少年がカフカを読みますか?」と地元記者が質問したという。
「わたし自身、15才でカフカを読んで大きな感銘を受けた」と答えている。

ふうむ。

「本は自分の内部の凍った海を打ち砕く斧でなければならない、カフカは友人への手紙のなかで書いている。 これこそまさに私が書きたい本なんです」とは、授賞式のスピーチで。 凍った海を打ち砕く斧。...斧か。そう、彼の作品は斧なんだよな。村上文学の真髄をみるような引用だと思った。

春樹さん、受賞おめでとう。
生涯ではじめての会見だったそうですが、日本ではやりますか?
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by ksksk312 | 2006-11-01 22:10 | 読書美術音楽、etc