夢を見た。
或る画家が夢に出てきた。
ぼくはコラージュを制作していたが、画家はそれを塗りつぶして絵を描いてしまった。そのあと、大切なメッセージを言ったはずなんだが、目が覚めたとたん忘れてしまう。ただ、頭に残っているのは、無理矢理絵を描こうとするな、ということ。水が土に浸みこむように、絵が自然と自分に流れ込んで来るのを待て、それを待つことも絵を描くことだ、ということ。老子のいう道(タオ)だろうか。
自分の力だけで描こうとしても、小手先だけの小さなものになってしまう。自分は容れ物になって、道(タオ)が絵を描くのを黙ってみるだけでいい。人間は自然の一部に過ぎない。いつかは土に還る。身体を自然からレンタルしているだけだ。絵を描くことも、自然の為す技のひとつだろう。
と、ぼんやりした意識の中で考える。
作品には、ちっぽけな自分を超えて欲しいし、
もうひとつの自分の「肉体」でなければならないと思う。
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by ksksk312
| 2008-10-14 21:01
| 断片集