両忘

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2日目のこと。

翌日、18日。
台風13号は、昨夜のうちに九州を駆け抜け、天気は小雨混じりなれど回復。

お店の開店が正午ということで、午前中はhata坊、tatsuro、tuuzieと4人で豆田界隈をぶらつく。 豆田は江戸時代の豪商の町屋が軒を列ねる歴史的景観地区で、日田の観光スポットである。 湯布院のような混雑もなく、雰囲気のあるコーヒーショップや骨董店もあるので好きな場所だ。 もっとも、その日は土産物屋の前を通りかかったとき、 店員のおばさんにtatsuroが捕まってしまい(やっぱり...)、店内で味噌だ醤油だ羊羹だと、紙コップ、爪楊枝を差し出されまくる。
結局、ぼくも試食の味噌汁に負けて買うことに。 予定外の出費だけれど、日田のあわせ味噌はとてもとてもおいしい。 日田に来ると、鮎うるかか味噌か、どっちかをよく土産に買ってるし、まあいいやという感じ。

喫茶去に入り、コーヒーをいただきながら雑談。
ときどき訪れる常連のお客様を接客したり。

散会の時間が近づいてくると、友人たちから愛の駄目出しがちくちくと出てくるようになった。 「同じ傾向の作品が多い」「画面が小さいのがもったいない」「癒されない(むむむ...おおきなお世話じゃ)」。

どれも、もっともなコメントである。
大きい画面に描いてみたい気持ちは強く持っているけれど、無印の雑誌ノート(ほぼA4サイズ)に鉛筆で線を描きはじめて、 一年でなんとかここまでたどり着いた。小さい、小さいといわれても、いまはこれが精一杯。 画面が緻密な作品が大半をしめたのは、必死になって制作したからである。 がむしゃらになって、水深の浅いプールに頭から飛び込みまくっていた...みたいな感じだろうか。 いろいろいわれたけれど、一点一点の完成度には満足しているのです...。

今回は作品をパブリックなスペースに展示することで、自宅ではわからなかったサイズの感覚をつかむことが出来たように思う。 これはあなどれない収穫であって、実際にこっちに戻ってからの制作に影響を与えているように感じる。 これからサイズを大きくしたり、横長や正方形の画面にもチャレンジして、作品の幅をひろげていきたい。

蛇足ですが、癒しや、ゆるゆるになれるような作品も、描いてみたいのです。 動物や、さまざまな家族の絵。カンバセーション・ピース。...tatsuro、待ってろよ〜。

3時頃、hata坊とtatsuroが大分に帰った後、駐車場からぼぼぼぼという耳慣れないエンジン音が聞こえてきた。 川崎ナンバーのフィアット500。 ブログでお付合いのあるbetoriumbetorium photo)さんである。 大分から長崎、福岡と縦断旅行の途中、個展にも立ち寄っていただいたのである。 初対面なのに、まったくそういう気がしない...。というか、喫茶去で撮った写真を見ると、興奮してにやにやしてるし。 うれしかったんだろうな〜。なにせ、神奈川県から来ていただいたんだから...。 betoriumさんと合流したあと、フィアット(生まれて初めての左ハンドル車でした)に乗せていただいて佐世保へむけて出発。帰路についた。

というわけで、長々と個展のレポートを書いてまいりました。
気がつくと、今日28日で終了ということになる。

最後にこの場を借りて、個展に誘ってくださった喫茶去のcivaさん、搬入と搬出の手伝いをしてくれた友人たち、 作品を鑑賞してくれた方々、サイトやブログにコメントを入れくれた方々に、もう一度お礼申し上げます。 そして、個展の開催をよろこんでくれた父と母に感謝。

個展といっても、作品に値段がついたわけでも批評家が見てくれたわけでもない。 作家として活動している方の目には、個展というより「個展ごっこ」をしているようにしか見えないだろう。 素人同然の人間が一から展示を経験したごくごく私的な記録でしかないけれど、しかしながら、 ぼくはここから自分がどこまで進んでいけるか、自分自身を追いかけていきたいと思っている。 読み物としての価値はないが、レポートしておきたいという気持ちのほうが強かった。

ご容赦ください。

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by ksksk312 | 2006-09-28 17:31 | お知らせ、個展など

初日のこと。

初日が来た。
台風13号の直撃を覚悟していたのだけれど、微妙に進路が逸れ速度もやや足踏み状態となり、空は普通の曇り空である。 最悪のシナリオは避けられることになりました。

お店に10時頃にはいり、まずやり残した作業を片づける。
作品の配列をやり直したり、展示位置を微調整したりというのもあったが、作品のタイトルとデータをまだ表示していなかった。 パソコンから出力したデータを粘着ボードに貼り付け、カットしたうえで作品の下部にピンで留める。 シンプルな表示方法だが、civaさんに教えられるまで、カットした紙を直接テープか何かで止めればいいだろうと思っていて...。 小学生以下じゃ...。勉強した。

12時をまわった頃から、知人や友人たちが喫茶去にやって来た。
大学時代の友人、hiroくん、hata坊、ネットでお世話になっているyukkoさんとご家族、そして弟夫婦、...など。

hiroくんは、tuuzieらとSF批評の同人誌を作った仲間で、いまは福岡県の養護学校で教職についている。 2年前、ほぼ20年ぶりに再開したときはあまりの体型の変化にでんぐり返ったが(...本人、読んでないよな)、 話をすると内面はまったく昔のままなのがうれしい。おたがいこのままで年をとっていければいいと思う。

yukkoさんは、ボトルメール(...懐かしき哉)というソフトのお仲間だった方で、ネットで知りあった友人知人のなかではいちばん長く続いている方だ。 ぼくが疲労困憊して地元に戻り、シナリオで失敗したり、詩作を再開したりと、 試行錯誤の軌跡を(結果的に)いちばんよく知っている方かも知れない。 自分の知らないところで、ご迷惑やご心配をおかけしていたかも...なのである。 今回は、福岡からご主人と小さい娘さんとの家族旅行を兼ねて日田まで来ていただいた。 yukkoさんとはいちどお会いしたことがあるが、ご主人と娘さんに会うのは初めて。 ご家族とも対面できたのは、幸運というのもあるけれど、自分が詩を書きつづけ、絵を描きはじめたからということに尽きると思う。 創作をつづけてよかったし、これからもつづけなければと思う。

そしてびっくりしたのは弟夫婦の登場。
とつぜん携帯に連絡が来て「道に迷った。喫茶去は何処だ?」と...笑。個展の案内は帰省したときにあげたのだけど、 「遠いから来なくていいよ」と言っておいたのに。来てくれてありがとう。彼らが欲しくなるような絵を、いつか描けるといいな。

そして、2時頃にhata坊が到着。
以前ブログでも紹介したけれど、彼は5才年上の大学の同級生。 詩作をし(今年詩集『生命』を上梓)、すばらしいドローイングを描く親友のひとり。 10時に到着の予定が、湯布院で特急が足止めを食い大幅に遅れての日田到着...との情報だったが、 本人が特急に1本乗り遅れてしまっただけだったことが判明...笑。マイペースのhata坊らしいのですが、 自宅を出てから6時間もかかって来てくれたことになり、感謝の言葉もなかった。

前日の16日は大雨で、17日は夕方から暴風雨になった。
まさに悪天候の間隙をついて大分や福岡から来てくれた友人、知人たちにあらためて感謝です。 hata坊の場合は、日田に到着した直後にJRが全面運休していまい、一泊する羽目に。 ぼくは彼とゆっくり話す時間が出来てよかったけれど、ご家族は心配されたと思う。こんどは、ぼくがmieに遊びに行きます。 sugao磨崖仏の展望台から、のんびり大野川を眺めたいですね。

というわけで、初日の12時から午後2時くらいまでは、なかなかにぎやかな集まりとなったように思う。 その後は、学生時代に制作した8ミリ映画を流したりして、同窓会みたいな感じに...。 間に常連のお客様がいらっしゃって、作品を見ていただき、質問やコメントもいただいた。 友人と昔話をしたり、接客をしているうちにあっという間にタイムリミット。有意義な1日が終わったのだった。

(続く)
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by ksksk312 | 2006-09-27 17:38 | お知らせ、個展など

SOS

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鉛筆、クレパス、水彩、アクリル、紙(40X32cm)

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by ksksk312 | 2006-09-27 00:39 | on paper '06

ESPer

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鉛筆、クレパス、水彩、アクリル、コラージュ、紙(40X32cm)

detail
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by ksksk312 | 2006-09-25 19:31 | on paper '06

饗宴へ。

さて。
パーティがはじまる。

メンバーは、お店のオーナーのcivaさんと、ミクシイでお世話になっているMorisongさん、お店の常連の方々、 展示を手伝ってくれた友人のtuuzieと奥さんのyukiさん、tatsuro、それとcivaさんのお弟子さん?の女の子2名、あわせて10名ちょっとか。 とにかくこういう集まりをしてくださるとは思いもかけないことで...びっくりうれしかったし、楽しかった〜。 皆さま、ほんとにありがとうございました。

とくに、ミクシイでお付き合いのあるMorisongさんとお会いできたことは収穫。 ミクシイのMorisongさんのブースはかなりのアクセスがあるのだけれど、オフラインでお会いできる幸運に恵まれたのはぼくだけかも。 ブログで拝見した驚異的な裸婦デッサンやアクリル画が生まれた経緯など、あれこれ興味深いお話しを聞かせていただいた。 これからもよろしくです。

常連の皆さまとも初めてお会いしたが、アーチストや写真家として実績のある方、芸術に関心の高い方、 よくわからないけどとにかくおもしろい...方ばかりで、いろいろなコメントや質問をいただいた。その日ほど、自分に「質問力」とか場の空気を読む力があれば、と思ったことはない。とにかく引き出しのたくさんある方々ばかりなのだ。もっといろいろ訊きたい。 でもまあ、これから何度も日田には行くだろうし、 皆さまにもお会いできると思うのでそのときの楽しみに取っておくこととする。

繰り返しになるけれど、自分の制作したものがほんとうにドローイングとしての力があるのか(ちょびっとは自信あったけど...)、不安だった。 「絵に見えますか」「大丈夫ですか」などと間抜けな質問を連発したのだけれど、皆さん真剣に作品を見てくださって、ほっとしている。

このまままっすぐ進んで、制作の幅をひろげていこう。具体的には、小さいものも描きつつ、大きいものにもチャレンジすること。 Morisongさんがおっしゃった「水彩の20号」が次のステージか...。エネルギーがなくなれば、そこがぼくの到達点である。まだまだ描けそうなので、進んでいこうと思う。

パーティは12時を回ったところでお開きになった。

(続く)

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by ksksk312 | 2006-09-24 23:15 | お知らせ、個展など

雲のコラージュ

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鉛筆、クレパス、水彩、アクリル、コラージュ、紙(40X32cm)
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by ksksk312 | 2006-09-23 17:36 | on paper '06

初体験。

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展示作業。

午後6時頃にお店に入り、展示作業を開始する。 8時からパーティが始るのでそれまでに終わらせなければならない。 10枚程度の展示なので、1時間足らずで終わってしまうのではないかと高を括っていたのだけれど...終わりませんでした。

まず、持参した作品をテーブルにならべてみる。
やはり自分の部屋で見たときと同じように、ごてごてしていて画面の汚さばかりが目立つ。 佐世保に帰りたくなったけれど...泣、額におさめてみると作品がびっくりするくらいひきしまって見えて...かっちょいいではないか。 一点一点収めていくたびに、努力が報われたなあという気持ちがこみ上げてくる。額、おそるべし...笑。

額装のつぎは、作品の配列と展示のレイアウトである。

配列は自宅で何度もシミュレーションをやったのだけど、100点満点の配列は見つからなかった。 お店に行ってもおなじなのはわかっていたので、シンプルに制作順に作品をならべ微調整のみすることに。 もちろん、はじめてみれば微調整ではすまないのだけど、アタマに「微調整」の3文字を貼り付けておかないと、 煮詰まって時間を浪費してしまう。

配列を決めたあとは壁に作品をかけていく作業だが、これは大変だった。 石膏ボードにフックを釘で打ち込み、額をかけていくのだが、額と額との間隔、高さがなかなか合わないのである。 ものさしで計ってフックの位置を正確に決めても、額の吊りヒモがそれぞれ微妙にちがう。 ヒモをむすび直せばいいのだが...うまくいかないんだな。やっているうちに、フックをヒモにあわせて打ち直した方が早いことに気づく...。

疲れました。 たっぷり2時間がたち、とりあえずの展示終了。

作品は14点、うち12点をおなじスペースに1列にならべ、2作品を別のスペースに。 なかなかいいと満足したが、目の慣れてきた友人たちから容赦ない駄目出しが...泣。 思ったとおり、せまい画面にあれこれとびっしりと描きこんであるので、1列に展示すると印象が薄くなるようだ。やっぱり。
ぼく自身は1列でもいいと思ったが、友人から上下2段に配列しようという意見が出て(全然、思いつかなかった)、採用することにした。

すでに時計は8時を回っていたけれど、途中で止めるわけにもいかず、友人たちが突貫工事でかけ替えていく。 手先の器用な連中ばかりなので、あれよあれよという間に作業はすすみ、当の本人は見ているだけの存在に...。 tuuzie、彼の奥さんのyukiさん、tatsuro、ほんとうにありがとう。 とくにyukiさんの作業の速さと正確さには(お仕事でおぼえたスキルがあるから、当たり前か)、助けられました。

初体験の個展での展示作業。
持参した15点のうち14点を展示するアイデアが出た(出してもらった)ことに、満足している。 作品のタッチからみると、ほんとうは展示点数を10点程度に押さえたほうがよかったかも知れない。 しかし、どれを間引くか、配列やレイアウトはどうするか、短時間で結論を出せそうにはなかった。 むしろ、初めての個展で作品を14点も展示できたのだから幸運だったと思いたい。

8時45分、作業終了。
常連の方々とのパーティへとなだれ込んでいきました。

(続く)

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by ksksk312 | 2006-09-22 11:21 | お知らせ、個展など

WATARIDORI

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鉛筆、クレパス、水彩、墨汁、アクリル、コラージュ、紙(40X32cm)

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by ksksk312 | 2006-09-21 11:12

無事

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日田での個展がスタートしました。

16日の朝、リュックを背負って佐世保を出発。家を出るときはバケツの底が抜けたような大雨で、 作品をおさめたスケッチブックはビニール袋に包み、ガムテープを張りめぐらせて厳重に防水しました。
JRの普通列車を5回乗り継ぎ、定刻より30分遅れの午後2時頃に到着。 日田もやっぱり大雨で、光岡(てるおか)駅のホームにおりたった途端、至近距離にどか〜んと落雷がきて驚愕。 ホラー映画のオープニングじゃあるまいし、なんとも手荒い歓迎...笑。

しかしながら、大雨も夕方にはあがり、搬入、展示作業は無事に終了。 翌17日の初日も日中は台風の影響はほとんどなく、予定通り個展はスタート、18日まで滞在して戻ってまいりました。 これから何回かに分けて、2泊3日日田の旅をご紹介していきたいと思います。

はじめての個展でいちばんの収穫は、作品にこめたエネルギーや意図が、見る人に伝わっているのを確認できたこと。 作品の目指したものも未解決の課題も、おもしろいように相手に伝わっていて、リアクションをリアルに感じとることができました。 制作を止める理由がなくなってしまった、というのが初めての個展の成果だったかも知れません。

そしてなにより、わざわざ足を運んで作品を見に来ていただけることの喜び!
これはほんと、実際にやってみなければわからないこと。

台風直撃で移動のリスクが大きかったにもかかわらず(実際、帰れなくなって一泊した友人がひとり)、 福岡、大分、遠くは神奈川県から足を運んでいただいた友人知人、喫茶去の常連のお客様、ほんとうにありがとうございました。 これからも応援してください。

(続く)
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by ksksk312 | 2006-09-20 11:39 | お知らせ、個展など

出発します。

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明日、午前中に日田に向けて出発します。

作品はとりあえず15枚持っていくことに。
その中から10枚か12枚程度を選び出して、展示する予定。すんなり決まるかな...?

作品は制作順に番号をふって、タイトルも新たにつけ直した。
タイトルは極力文学的にならないように、即物的に。しかし画面と相乗効果が出るように考えてみた。 静止した画像に、記号の風を送ってゆらゆらと波立たせる。そんなことができればいいと思う。

日田のcivaさん、Tくん、Mくん、Morisongさん。
展示ではお世話になります。よろしくおねがいいたします。

もうひとつ付け加えると、初日には予想もしなかった「大物」がお店にやって来る。 台風12号である。たぶん、直撃で、当日は暴風雨になるだろう。わははははは...泣。大分方面からやって来る友人たち、大丈夫かなあ。

それでは、行ってまいります。
励ましのコメントくださった皆さま、ほんとうにありがとうございました。
来週の火曜日か水曜日にはレポートを始めたいとおもいます。

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by ksksk312 | 2006-09-15 23:04 | お知らせ、個展など