両忘

<   2007年 12月 ( 11 )   > この月の画像一覧

来年に向けて。(個展の予定)

c0091055_042591.jpg

来年の個展の日程です。

3月27日(木)〜4月13日(日)。
福岡、IAFshop


6月6日(金)〜6月23日(月)。
長崎、月の美術館


詳細は決まり次第、随時お知らせしていきます。
ぜひ遊びに来てください。

来年のモットーは、NOと言える自分。YESに至る自分。
マックにはデスクトップ再構築というメンテナンスがあるけれど、そういう風に日々「初心」を更新していけたらなと思う。制作では、結果よりも動機、日々の成果に充実感を持つこと。精神面ではまず自分の屋根の下から幸福に....。そんな感じで取り組んでいきたい。

一年間、ほんとにありがとうございました。成長の実感はないけれど、きっかけはつかんだ一年だったように思います。新年のご挨拶はできませんが、よい年をお迎えくださるようねがっています!
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-31 01:44 | お知らせ、個展など

collage

c0091055_1333166.jpg

鉛筆、クレパス、ハウスペイント、印刷物、紙(47X31cm)

More
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-31 01:35 | on paper '07

父のこと、崇福寺の施福。

c0091055_222331.jpg

火曜日、母と外食に出た。
ずいぶん長いこと、家族で外食していない。4年前の夏、水族館にあるパスタ屋に行ったのが最後だったのではないか。翌年の冬に父が肺炎を患い入院、自宅で酸素吸入をするようになってからは(父が外出したがらないので)遠のいていた。

Y町のステーキハウスへ。(この3ヶ月、法要で懐石ばかり食ったので、母もぼくも迷わず洋食。飢えてました....笑) 母はシーフードのグリルを注文したが、もりもりとたくましく食っている。胃腸が弱く、小食でいつも何かしら残すのに本日は完食。「ようはいったね〜」「ふんふん....♪」という感じ。母が元気になりつつあるのを感じる。まいにち仏壇に供花し、合掌し、日々の生活を片づけるうちに、気持ちの整理がついてきたのかなあと思う。

父のことはまいにち思い出すのだが、亡くなる直前の姿だけではなくて、いろんな時代の父の姿が平等によみがえってくるのが、おもしろいなあと思っている。生きている人間の場合だと、現在ありのままの姿と、過ぎ去った過去の記憶という感じに分かれると思うのだけれど、亡くなってしまうとその区別がなくなってしまう。スーパーカブの荷台に乗せてドライブしてくれた若い頃の父、成人病を併発して苦しんでいた熟年期の父、登山やテニスで充実していた退職後の父、いろんな時代の父が「生きている」のである。すべてが過去の記憶として整理されるのではなく、むしろ生きかえる。驚きだった。

それでも、どうして死んじゃったの、という気持ちはやっぱりある。釈尊の説話にもあるように、死人を出さない「家」はない、とはいうけれど....。結局、父の記憶を糧にして、自分が自分を生きていくしかない。直接の記憶だけでなく、戦前の子ども時代、終戦後の混乱や東京での苦労話など、折にふれて聞いていた若い頃の父の姿、それらすべてをふくめた父の「生き様」が、これからの人生への問いかけのように響いている。「おれはこう生きた。お前はどう生きる?」。

土曜日のお昼。

テレビで長崎、崇福寺の中国盆の様子が放送されていた。ナビゲーターはエジプト考古学の吉村作治さん。崇福寺の中国盆は長崎ではおなじみの行事で、ぼくは行ったことがないが、母は子どもの頃何度も行ったことがあるらしい。派手できらびやかなお祀りなのだけど、番組の中で「施福」というおもしろい供養があるのを知った。中国盆は、有縁無縁を問わずすべての霊を慰めるお祀りなのだけど、体に障碍があって盆に間に合わない霊がいる、と信じられている。体の障碍で遅れて来る霊のために、特別なお供え物を用意して弔うのだという。たとえば、目の不自由な霊のために、境内の急な石段の脇には線香が立てられる。線香の明かりで、霊が本堂までたどりつくようにとの配慮である。

線香の列が、まるで現代美術のインスタレーションのように見えた。体がないはずの霊に、不自由な体の霊がいるというこの発想。そのかたちとしての線香の列。これです、これ。と心打たれる。世の中の常識やいろんな力学は、自由の枠組みが拡張されても(というより拡張されるがゆえに)どんどん生み出されてゆく。不可視の常識や力学を、心理学でいうところの図と地をひっくり返すようにして可視的なものとすること。アーチストの発想ではなく、伝統行事に守られた時間が、この美しいかたちを作った。著作権の存在しないところにも、アートは生きているのだ。枯渇して、やるべきことがなにひとつ見つからなくなった時、崇福寺の中国盆に行ってみようと思う。ギャラリーに足を運ぶより、ずっといいかも知れない。

今年もあと2日。苦悩の連続だったけど、がんばった。
「おれはこう生きた。お前はどう生きる?」。父の声が聞こえる。
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-30 02:00 | 或る日

collage

c0091055_2115323.jpg

鉛筆、クレパス、ハウスペイント、印刷物、紙(47X31cm)
retouching by mac

More
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-28 21:20 | by digital '07

写真

c0091055_199965.jpg

12月27日 午前10時

More
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-28 19:10 | 写真 '07

写真

c0091055_22393244.jpg

12月27日 午前10時

More
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-27 22:41 | 写真 '07

collage

c0091055_1791717.jpg

鉛筆、木炭、水彩、印刷物、B4再生紙

More
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-24 17:11 | on paper '07

collage

c0091055_1932967.jpg

鉛筆、水彩、アクリル、印刷物、B4再生紙
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-16 19:33 | on paper '07

荒井良二さんを知る。

c0091055_22485646.jpg

火曜日の夜。
たまたま見ていたNHKの番組で、絵本作家の荒井良二さんのことを知った。いやはや....すばらしい。いい絵だ。ほんとにいい絵だ。翌日、バイトが休みだったのでさっそく図書館へ。『たいようとオルガン』、『オツベルと象』、『バスにのって』を借りた。

荒井さんの絵の描き方は、自分とかぶっている部分がたくさんあった。
とりあえずなにかを描く。そこからつぎのイメージを拡げる。鉛筆の芯のかけらで線をひく、絵の具を指でこすりつける。画面にすこしでも気に入らないところがあると、容赦なく壊してべつの「場面」を目指していく。もちろん、スケールがぜんぜんちがいます。技術とかキャリアとかもあるけれど、とにかくあそこまで作品に没頭できない。ぼくは制作中でも、描いている時間より描かないで悩む時間のほうが圧倒的に多い。30分考えて、クレパスで線を1本(....しっぱい、みたいな)。荒井さんはとうぜん描いている時間のほうが長いだろう。取り憑かれたように画面に没頭する彼を見ていると、描いている時間と描けない時間が逆転するとき、ひとは「絵描き」になれるのだろうか、と思ってしまう。

荒井さんの「絵描き」としての歩みは、自分を否定するもの(イラストのクライアント、その他諸々)との戦いだったように思えた。自由に絵を描きたい自分が核として存在し、阻害する「外」との戦い、といったらいいだろうか。ぼくの場合は「外」から否定されるというより、いろいろやってきて芽が出なかった自分を否定して、いまの自分があるという感じ。

自由を確保した荒井さんは、自分の制作の中でやりたいことをなんでもやっている。言葉も物語も、どんどん画面の中に放り込んでいる。ぼくは過去にやってきた詩作、8ミリ映画、脚本....などなど、それらは負の歴史として処理してしまっているので、まだ絵の中で自由を確保できていないような気がする。過去の創作は、無意識のレイヤー(層)として作品に反映はされているのだろうが、もっとエネルギーにならないのかな、と思うのだ。絵の中で詩を書いたり、映画を作ったり、そこまで出来ないと不満足だなあという気持ちなのである。

バケツの底を破るには、自分の心理的な成長というより、いろんな紙を試すとか、アクリル絵の具だけで描いてみるとか(まだやったことがない)、具体的な手作業を積むことが大切なのではないか、と思っている。でも、これがなかなかむずかしい。縦サイズでばかり描いてきたので、正方形で描いてみたいとずっと前から思っているのに、まだ実行出来ていない。目の前の画面に取り組むより、新しい習慣を作るほうがなぜかむずかしい。

サイ・トゥオンブリ、MAYA・MAXX、大竹伸朗.....etc。手作業の痕跡があり、人間の感情や記憶が銀河のようにうねる絵。荒井さんも、彼らとおなじ河を流れている。自分の絵がこれからどうなるかわからないけれど、バケツの底が抜けたような自由を見つけたいと思っている。いまはまだ即興モードと計算モードを切り替えつつ(煉瓦を積むように)描いている。なんとかしたいね。
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-13 22:57 | 読書美術音楽、etc

collage

c0091055_22581946.jpg

鉛筆、クレパス、水彩、アクリル、印刷物、紙(46×37cm)
retouching by mac

More
[PR]
by ksksk312 | 2007-12-07 23:04 | by digital '07