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by ksksk312
| 2012-12-06 00:01
| お知らせ、個展など
国立医療センターでの展示が終わり、作品が戻ってきた。パブリックスペースでの2ヶ月、長丁場ではあったけど、作品に損傷は無く、備品類も欠品はなかった。ほっとしています。作品を見ていただいた方々、ありがとうございました。
ノートに少し感想も書いてあって、読ませていただいた。
素材の使い方が面白いなど…好意的な感想もあったけれど、どちらかというと否定的な感想が多かったように思う。「わかりません」「何を表したいの?」「雑」「訴えるものがない」など…。なかには、ノート1ページにわたって、コラージュも塗りも構成もだめ。伝わらない、作品が生きていない、となにからなにまでダメという辛辣なコメントもあった。ありがとうございます。しかしここまで書かれると、さすがにエネルギーを奪われる。仕事は殴られて覚えるもの、と勝手に尊敬している方から聞いたことがあるが、たしかにいま殴られている。ぼくはなにを覚えればよいのか。
昨年は心理的にも経済的にも青色吐息で、辛い一年だったけれど、今年も同じような状況が続いている。人間力がある人だったら、一年もあれば新しい制作を始めたり、仕事を見つけたり恋人を見つけたり…再出発ができてると思う。しかし、ぼくはまったく浮かび上がれない。芸術的な力量はもちろん、生活力、コミュニケーション力…ぜんぜんだめで人間力が無いのだろうと思う。それでも、心が壊される覚悟でこの世を生きていかねばならない。少しだけ休んで、自分にひどいことをしてきた世の中にまた向きなおり、頭を下げるのだ。そんな中での制作は、古い壁にこびりついた粘着テープを、根気づよく剥がしていく作業のようだ。ときどき泣きそうになる。
次に展示をする機会があるときは、作品はじめて展示をした頃のような「よろこび」を取り戻したいと思っている。自宅では萎縮していた作品が、展示をされると生き生きとして、独自に呼吸をはじめる。作品が媒介者となって、見てくださる方と自分とをつなぎ、エネルギーが廻る感覚。それは作品が「作家」に与えてくれるかけがえのない「恩寵」だったし、作品とは人の目に触れて初めて作品なんだと、強く思い知らされた瞬間だった。
しかしながら、ここ数年の展示では、そのような作品を媒体とした恩寵をあまり感じないようになってきた。いつのまにか「場所」や見てくださる方への信頼を失っているのか、エネルギーが廻らず、作品が息苦しそうにしている。作品は、こちらにどうにかして欲しいと求めているのだが、こちらも苦しい。無力で何もできない。どうすればいいのかわからないけれど、まずは休んで自分の中に「よろこび」を取り戻したい。見直すべきところは見直し、また制作に戻る。悪いことはできるだけ考えないようにする。
PLZ keep on challenge !!
Cool collection : B love your style.
ノートのなかにあった言葉である。
外国人の方が書いたのか、それとも日本人か。
最初の「PLZ keep on challenge !!」は、走り書きだったこともあり、実は『プリーズ・キープ・オン・コラージュ」と読み違えてしまった…笑。でも、そのフレーズ。面白いと思ってます。頭に刻み付けました。「keep on my collage !!」。そして「Be love your style」。自分のスタイルを愛せよ、というのは自分への信頼を失うな、そういうことだと思う。そうだよね。
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by ksksk312
| 2012-11-30 00:02
| お知らせ、個展など